Tag: Go

  • Go + Echo で WithInternal/SetInternal を使うとエラーレスポンスのカスタマイズがうまくいかないことがある

    Go + Echo で WithInternal/SetInternal を使うとエラーレスポンスのカスタマイズがうまくいかないことがある

    Go 言語の Web アプリケーションフレームワークである Echo に関する小ネタです。 執筆時点 (2024/10/01) での Echo フレームワークのバージョンは v4.12.0 です。将来のバージョンでは挙動が変わる可能性があるのでご了承ください。 先にまとめ 前提知識1:NewHTTPError() 関数によるエラーレスポンスの返却 Echo では echo.NewHTTPError() 関数を用いてエラーレスポンスを返却することができます。 echo.NewHTTPError() 関数の第二引数に “エラーメッセージ” のような文字列を渡した場合、デフォルトでは {“message”: “エラーメッセージ”} というようなレスポンスボディが返却されます。 文字列の代わりに構造体を渡すことで、レスポンスボディを自由にカスタマイズすることも可能です。 echo.NewHTTPError() 関数の戻り値の型は *echo.HTTPError で、この型は error インターフェースを実装しています。そのため error 型の変数や戻り値として扱うことができます。 前提知識2:WithInternal()/SetInternal() メソッドによる内部エラー情報の設定 *echo.HTTPError.WithInternal()/SetInternal() メソッドを用いることで、echo.NewHTTPError() 関数などで作成した *echo.HTTPError に内部で発生したエラー情報を付与することができます。 この内部エラー情報はレスポンスボディには含まれませんが、サーバーのエラーログ等に出力させることができます。 前提知識3:Bind() メソッドによるリクエストのバインド echo.Context.Bind() メソッドを用いることで、リクエストのクエリ/パスパラメータ、ヘッダー、リクエストボディを構造体にバインドすることができます。 本題 ここからが本題です。 以上のようなコードで作成したサーバーに対して、以下のようにリクエストを送信するとどのようなレスポンスが返却されるでしょうか。 リクエストボディは意図的に不正な形式(”age” が数字でない)にしています。 実際に送信してみると以下のようなレスポンスが返却されます。 {“error_code”:1,”reason”:”リクエストが不正です”}…

  • GORM + PostgreSQL で double precision を使う場合は float8 を指定すると良さそう

    GORM + PostgreSQL で double precision を使う場合は float8 を指定すると良さそう

    GORM で PostgreSQL を利用する場合の小ネタです。 執筆時点 (2024/04/06) での GORM のバージョンは v1.25.9、GORM PostgreSQL Driver のバージョンは v1.5.7 です。将来のバージョンでは挙動が変わる可能性があるのでご了承ください。 先にまとめ 準備 以下のような compose.yaml ファイルを用意して、Docker Compose で PostgreSQL を起動できるようにしておきます。 本題 GORM で float64 型のフィールドを持つモデルを定義して AutoMigrate すると、PostgreSQL 上では decimal (numeric) 型のカラムを持ったテーブルが作成されます。 実行してみます。 ログを見ると、確かに decimal 型のカラムを持ったテーブルが作成されていることがわかります。 しかし、場合によっては decimal ではなく PostgreSQL の倍精度浮動小数点データ型 (double precision) で格納したいこともあると思います。 そこで、gorm:”type:double precision” を指定してみます。 ログを見ると、今度は double precision 型のカラムを持ったテーブルが作成されていることがわかります。 しかし、この状態でもう一度…

  • [Go + Travis]Go言語でTDDを体験してみる

    [Go + Travis]Go言語でTDDを体験してみる

    テスト駆動開発(TDD)に興味があり、Goのテストも勉強中でしたのでCIを利用してモダンな開発環境を試してみようと思いつきました。 DockerでGo環境を構築し、Githubでソース管理、Travis CIでテストを実行してTDDする、という構成で試してみます。 仕様するツール、サービス Docker Github Travis CI ディレクトリ構成 Docker まずはdocker-composeでGo環境を作成します。 docker-compose.yml これでGoが使用できる環境となりました。 テストを失敗させる まずはテストを失敗させるところまで実装します。 今回はフィボナッチ数を求める関数を作成してテストしてみます。 sample_test.go 8のフィボナッチ数は21なのでそれ以外の数値が返ってきた場合にはfailedとなるテストを作成しました。 テストが通るようにmain.goとsample.goも実装します。 main.go sample.go 現状は受け取ったintを返却しているだけなのでテストは失敗します。 ローカルで実行してみましょう。 sample_test.go:9 failedとなっているのでテストが失敗していることがわかります。 Travis CI 続いてTravisでのCI環境を作ってみます。 まずはTravisにアクセスしGithubアカウントと連携します。 アカウントが連携できるとリポジトリを選択できるので、今回使用するリポジトリにチェックをつけます。 次にTravisの設定ファイルを作成します。 .travis.yml 内容はほぼ公式のコピペです。。。 これでTravisを使用する準備ができたので、変更をGithubにpushします。 pushが完了するとTravisでテストが実行され以下のように失敗が確認できます。 テストを成功させる 次にテストが成功するように関数を実装します。 sample.go フィボナッチ数で調べるとこの数式が出てくるのでそれをそのまま実装した形です。 これをGithubにpushしてTravisを確認してみます。 テストの成功が確認できました。 まとめ 今回はDocker,Github,Travisを使用しましたが、この構成でもかなりシンプルな環境と思います。 本番環境にデプロイするためにKubernetesを利用したり、Gitにpushする前に(pre-push)テストを実行するように設定したり、など、身につけるべきスキルはたくさんありますので少しずつ学んで最適な開発環境にしたいです。

  • [Golang + Docker]GinをDocker上で試してみる

    [Golang + Docker]GinをDocker上で試してみる

    先日、社外のエンジニアと話す機会がありました。その中でGo言語の話になり、Go言語に対しての良い印象を受けたのでそろそろバックエンド開発をGo言語にシフトしようかな、と思いました。 私はGoほぼ未経験ですので今回はDocker上にGo言語環境を容易し、Webサーバで「HelloWorld」を返す程度のものを作成してみようと思います。 ディレクトリ構成 ディレクトリの中身は以下の2ファイルのみです。それぞれ見ていきましょう。 docker-compose.yml Dockerイメージとしてgolangの最新版を使用します。 これだけでGo言語環境が使用できます。 ポートフォワードの設定は8080、コンテナ名は任意ですが今回はgo_containerとしました。 また、ディレクトリ直下のファイルをすべてコンテナ内の/go以下に配置しています。 実装はローカルのVim上で行い、実行をDockerコンテナ内で行う形で進めます。 main.go main.goを実装していきます。 その前に今回使用するGoパッケージをインストールします。 まず以下のコマンドでDockerコンテナを起動してアタッチします。 無事コンテナに入ることができたらGoのWebアプリケーションフレームワークのGinをインストールします。 インストールが完了したらmain.goを実装していきます。 git.Defaultでrouterを作成し、 routerにGETの/helloAPIを追加します。レスポンスは「Hello World!!」とします。 最後にポート8080を指定して起動します。 起動が確認できたらブラウザでlocalhost:8080/helloにアクセスしてみます。 レスポンスが確認できました。 まとめ Dockerを利用することで環境構築に時間をかけずにGo言語へ入門することができました。まずはGinを利用してCRUDのAPI開発を行なってみて少しずつGo言語での開発に慣れていきたいと思います。